ゲームでギターを学べる「Rocksmith+」で楽器の本質を知る

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先日京都で行われた、フランスとの交流イベント「ニュイ・ブランシュ KYOTO 2022」の中で、フランスのゲーム会社がデモンストレーションしているイベントにお邪魔してきました。

ゲーム会社はアサシンクリードシリーズで有名なUbisoft。ゲームは「Rocksmith+」です。

Rocksmith+ - ギターとベースの演奏を学ぼう | Ubisoft (UK)
公式サイト。Rocksmith+は、PCを使ってギターとベースを最速で学べる学習ツールです。Rocksmith+の実績ある学習メソッドは、リアルタイムフィードバック、カスタマイズ可能な学習ツール、公式レコーディングにより拡充され続ける曲ライブラリーに対応し、あなたの音楽学習を強力に支援します。

私はこのゲーム(というか勉強ソフト?)に甚く感動しました。これこそが楽器を始める何たるかを体現しているとすら思えたのです。

その感想をひたすらに綴ります。

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Rocksmith+とは

知っている人は知っていると思いますが、2011年頃にPS3だったかな?コンシューマーゲームとして画期的な、実際にギターを繋いで演奏ができるゲーム「Rocksmith(ロックスミス)」が発売されました。

今回はそのゲームがサブスクリプション型になり、よりギターラーニングに寄せたものになります。

まだ日本ではリリースされていませんが、日本でも開発チームがいることから、イベントに参加されたようです。

プラットフォームはPC、PS4とかでもできるのかな?なので、普段の宅録環境と同じ状況のオーディオインターフェース+ギターで遊べます。アコースティック・ギターにも対応していて、専用のスマホアプリから音を拾ってゲーム画面と連動させるというもの。

※私はギターメインなので省略していますが、ベースでも可能です。

ゲームとしては指定した音をタイミングを合わせて鳴らすというもので、かつてのギターフリークスみたいな音ゲーを実際のギターでやる。という基本はゲーム機版のRocksmithと変わらないけれど、よりギターを学ぶ方向へ注力している様子です。サブスクリプション型になることで、定期的な楽曲の追加を行うそうです。

ソフト内にチューニングの方法から運指の基本、弦の巻き方までのチュートリアル動画もあって、これ一つで大体の基本的な動作は学べるという充実っぷり

現在、日本ではまだリリースされていないですが、準備中とのことでいつかはできると思われます。デモンストレーションでは国内の曲も披露されていたので、ちょっとした遊びから本格的な練習まで楽しめるものになっていることでしょう。記事によるとソニーやユニバーサルと契約していることから、ソニー系の曲ができそうと想像しています。ということは、アニソン系もあるのでは?

現実のギター演奏が学べるサブスク『Rocksmith+』サービス開始が9月6日に決定―当初5,000曲以上に対応 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト
「The Clash」「Boston」「Santana」等の楽曲が最初から学習可能。

さて、ソフトの紹介はこんな感じですが、以下は私がデモンストレーションで感じた感動話をただただ書いていきます。

楽器を弾く喜びをすぐに感じられるのはこいつだけ

ギターをやめてしまう人の多くは、弾けない=面白くない。 というごくごく単純な理由でしかないと思います。モテないとかは知らん。

ギターに限らず、楽器とは習得までの練習が長く、かつ基本的な動作ができてもそれを維持し、一つの曲を弾ききるまでに要する時間は暇な時間のある学生でも3ヶ月〜半年はかかるのではないだろうか。

特に初心者の場合、せっかくギターを買っても学ぶ機会が得られなければ、よくわからないまま終わってしまう。なんてことがあると思う。コロナ渦で、家にいることも多い中、意を決してギターを始めたがわからないままに終わってしまう。

Rocksmith+はその課題を打ち破ってくれる可能性を感じている。 機能の一つとして、弾くタイミング(ノート)が来たときに、弾くまで音が止まってくれる機能がある。昔、光る鍵盤のキーボードで曲を練習するときについていたモードを知っている方もいると思うがそんな感じ。

初心者はまず、どこを弾いていいかを目で見て指を向けて、ピックをもってその弦を抑えて、弾く。というゆっくりした動作から入る。それにこのモードは必須だし。このモードで数小節を弾いた初心者の方たちを見ていたが、「弾き終わる」という経験が非常に面白いものに写ったように見えた。

できた! という喜びがそこにあった。

これはどんな練習でも音楽教室でも得難い感覚だと思う。ステージを一つクリアしたというまさにゲームならではのステップアップを即座に体験したのだ。

私にもギターが弾けた! と思わせることができる機会がこの世界にどれだけあるだろうか。私はそこで本当に開放弦を弾いて終わっただけでも笑いながら喜んではしゃぐ人たちを見て感動した。

これこそが初心者を続けさせるモチベーションとなるだろうと

どんな習い事でもはじめの一歩は気が重いし、踏み出したとてすぐ飽きてしまう可能性がある。Rocksmith+はその可能性を現時点でできる限り排除に成功していると思っている。あとは自分の熱意にはなるが、それでも挫折を味わう経験よりも喜びを味わうほうがずっと早く、大きいものになっているのだからこれほど良いものはないと見ていて感じたのだ。

ギター練習にどれだけ楽しめるか

Rocksmith+の良いところのもう一つは、モードにもよるだろうが、失敗が多くて途中で曲が終わることがないことだ。単純な音ゲーなら、失敗が多いと途中で諦めてしまうことができるのでそれもいいだろうが、これはあくまでもギターの練習なのだ。

1曲通して弾ききるということがどれだけ大切かを感じるのは難しいけれども、それが自然にできるというのは、大変にありがたいことだと思っている。

一つ、面白いと思ったのがトーンチェンジが自動でされること。つまり曲中での音の切り替えは自動で行われるのだ。クリーンのバッキングパートのあとにすぐ激しいギターソロを弾くような曲でも、予めそうできるようにコントロールされている。演者は演奏に集中することができるのだ。

しかもこれがいい感じの音だった。提携先にMarshallがいるので、Marshallサウンドはしっかり出ている。あと個人的にオートワウの塩梅がとても良くて、非常に楽しいカッティングプレイが楽しめる。これは良い。癖になりそうだ。

画面でもTAB譜表示モードもあるし、コードを弾くパートではコード名も表示されているので、ある程度ギターの知識がある人でも楽しめるのもポイント

TAB譜画面は曲に合わせてスクロールしてくれるので、実施的にはGuitarPROなんかと同じような動きをしているので、実際の曲に合わせてやっていることを考えると楽しさではこちらに軍配があがるのでは。

音楽的発展の可能性

ここからは妄想も入る。

デモンストレーションを見ながら感じたやや否定的な意見として、これで本当にうまくなるのか。という気持ちが湧いたのは否定しない。だが、上記にも書いたが演奏をすることの喜びを見つけられるだけで、もうこんな意見は気にする必要はないんだと思ったのだ。

まずうまくなりたいやつは、自分で頑張る。Rocksmith+だけで練習するような人はいない。自分なりに自分の時間を使って、試行錯誤を重ねる。 だから、このソフトだけでギターがうまくならなくたっていいんだと思っている。肝心なのはこのソフトのおかげでギターが続けられた。と思えることだと思っている。

ゲームのスコアを狙う場合の演奏と、聞かせるための演奏は異なる。ダイナミクスを感じ、グルーヴやスコアでは評価できないパフォーマンスなんかもある。だからこのゲームは駄目なんだというやつは視野が狭い。

私はそれでいいんだと思う。

だってこれはゲームだから。スコアを狙う弾き方をしてもいいじゃないか。ソッチのほうが点数高くなるならそうすべきだ。実際にバンドでその曲を演奏するときに初めて違いに気づけばいいし、弾き分ければ良い。そこまで拘れるならすぐに理解できると思う。

そして、練習の場をRocksmith+から別の場所に移っていく。それだけだと思う。

だが、そこにたどり着くまでにそもそもギターの演奏ができない人たちを篩いにかけて来てはいずれ衰退する。年々進歩する自動演奏技術や本気の技術を磨くプレイヤーの向上は果てしない。無駄に時間をかけてでも上達しようとする趣味は1つも持てないような世界が来るかもしれない。

だが、重要なのはライト層だ。古い小説ではビートルズくらいなら弾き語りですぐ合わせてしまうような人たちがいるような時代もあった。ちょっと思い出せば弾き語りの1つや2つみんなとワイワイやれるような人たちがいないと音楽業界だって寂れてしまう。

そんなライト層を得るための「楽しいギター」を体験させることができるのは果たしてどれほどこの世界にあるだろうか。

話がループするので、私の意見としてはこの垣根の低さと体験を超える意見は今の所ほぼないと思っている。

とはいえ、まだまだ扱うのは難しいと感じる部分もあった。演奏の最初にチューニングをするパートがある。これはスコアを取るために音価を正確に読み取る必要があるのためだろう。で、現地で見ていたのは、指示通り弾いているつもりでも強かったり弱かったりして、ソフト側で読み取れていない用に感じる部分があった。

それは仕方のない部分だと思う、特に初心者だとまず正しい演奏の姿勢を覚えるのが大変だ。そういう堅苦しいところを外して、とりあえず楽しめるのが良いところなのだが、まぁ仕組み上仕方ない部分かなと。で、これは教えるべきポイントとして十分チャンスがあると思う。

つまり、Rocksmith+を使ったギター教室が今後発生する可能性があるということ。超初心者のギター体験にRocksmith+を使うのが多分一番良い。 私はそうしたい。そして、Fが弾けるくらいまではチュートリアル動画もいいが、教えてもらうほうが断然速いし、悪い癖もへるので、発売されたらやりたい位だな。やろうかな。

逆にRocksmith+の上達講座というのも今後ありえるかもしれない。Rocksmith+のスコア取得はノードの音程をとるものであるから。例えばCの音が判定されると推測する。そうなると譜面上は5弦3フレットを抑えるように書いているが、6弦8フレットを抑えてCの音を出しても判定はOKっぽいのだ。

この曲の譜面はこうだが、こう弾くと楽にスコアが稼げる。みたいなニュアンスの動画とか出るんじゃないかな。

こんな感じで、一つのプラットフォームとして展開される可能性を感じたので、ちょっとくらい音楽的な演奏じゃなくたってそんなことは些末な問題なんですよ。そんなことよりも得られるメリットのほうが大きすぎる。

あと、このシステムなら、音を読み取ってゲーム画面に連動させることが可能であれば、ピアノやドラムもできるんじゃね?と思ってしまう。特にピアノの練習にはこういうシステムだと大変ありがたいかもしれない。MIDI信号でできるようになればより正確にスコアも取れたりしないだろうか。

だが、まだ配信待ち

日本でのリリースは未定。 サブスクリプションの費用も不明で、必要なマシンスペックもわからないので蓋を開けてみれば、、、ということもあるかもしれないが

私はこれに大きな可能性を感じている。 楽器屋でギターを買って、Rocksmith+をチュートリアルに発展していく人たちが今後たくさん出てきてほしいと思う。

何よりこういう体験型ゲームは本当に貴重だと思う。

大きな画面とその横でプレイする様をみると自分もやってみようという気持ちにさせる、楽器を始める人を増やす北風と太陽の太陽のような存在になるだろうと期待せずにはいられない。

そんな貴重な体験をした、10月最初の土曜日でした。

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