ゆるキャン△映画感想:ひたすらにリアル

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映画やってるなーと思って見に行ったわけです。期待も何ももたずに見た結果、なんとも心に刺さる物がありました。衝撃度で言えば、シンウルトラマンより上です。

予告では、DASH村じゃん。って思ってたけど、もっともっともっとリアルなストーリーとなっていてもう、見ながら変な汗をかく始末。非常にいい映画でもあり負荷のかかる映画でした。

アニメや特撮などのフィクション作品において、「リアルさ」っていうのはバランスが重要と考えています。庵野秀明監督の作品はそのあたりが絶妙。やや時代感に寄せた感じが強いため、リアルタイムでみるとナチュラルに感じるため、後から見れば見るほど、古さやわざとらしさを感じるかもしれません。

それは時代設計であったり、ストーリー上の展開であったり、風景・背景や人物像であったりしてもリアルさというのは感情に訴えかけるためにとてもキーとなる要素だと思います。

で、何が言いたいかというと「ゆるキャン映画」は自分が感じた中ではただただかわいい女の子がただただリアルな生活をドラマチックにした作品だと思います。

以降、ネタバレ含みます。

まずこれは内容に入る前に絶対に書いたいこと。花火のシーン

この花火、今まで見たどんな作品の中でも最もリアリティの高い花火のシーンでした。それは音響がすべてです。花火が光って、開いて、その後に轟く轟音の音。単純なひゅ〜〜ドーン じゃないんですよ。音は光よりもスピードが遅いので、光るタイミングと音がなるタイミングが同時なんてのはよっぽど近くじゃないとありえない。あのシーンはまさに絶景の花火スポットで見た時の音の成り方と、音でした。低音の空気の揺れが、本当の花火ですね。多分、作ったのではなく本当に花火の音を獲っているんではないかと思いますがどうなんでしょうか。一瞬であの世界に入ることができたのはあの花火の音があったからでした。

もうこの最初の音だけで、この映画やばいぞってなった。それくらいあの音はこの作品にとって重要だと私は思います。

ストーリーは、大人になった野クルメンバーのそれぞれの生活から、また一つの目的であつまって行くというもの。キャンプ場を作るという壮大な公共事業に挑戦する。

大垣、お前公務員になったんか。。。凛ちゃんなんで雑誌編集してるんだろう。とこのあたりはわかっていないのは漫画もTVシリーズも全部追えていないがためなんですが、とりあえず2期の途中くらいまで見てたら知ってるキャラ全部出てきたので、ギリセーフ

それぞれのキャラクターの成長からすると高校卒業して6〜8年だろうか。

都会行った組が髪切ってて、田舎に残ったのが髪長いままっていうのがまた、こう、生々しいというかそんな気がしている。

舞台設計として名古屋・山梨・東京のそれぞれのシーンは見た限りでは実際によおく落とし込んでるよね。名古屋の「飛翔」はもう撤去されるので、あれが映像記録としてもしかしたら貴重なものになるのかもしれないw

さて、いよいよ本題、キャンプ場を作る。というシーンと、プレキャンプをするところまではただただ楽しい世界な感じがするよね。ちょっと寂れた表現だが、地元愛で頑張っているところなんかマイルドヤンキーのニュアンス強くて、ちょっとこう羨ましくもあり、遠くなキャラだなと思うこともあり、マジョリティな感じではあるよね。と思う。このへんもリアル。

で、あとはひたすらに辛い仕事のシーン、特に凛ちゃんと大垣の職場は肌で感じることがあって本当にみてて辛い。

凛ちゃん正月、休み、なにもなく働いてるじゃん。職場での年越しそばとかやめたげてよぉ。。。。という過酷な労働が心にのこるころを彷彿とさせて私は泣きそうだったのに、嫌な顔ひとつせず仕事している彼女を見ると、こいつ超人かよ。って思うわけです。多分週1で山梨帰ってるでしょ?やばいよほんと。

大垣さん、その展開まじ有りすぎて困るやつなんですよ。 順調に見えた計画が突如の急展開によりお釈迦になったりするの。アレたまらんね。 遺跡とか古代のものが出てくるとたとえ自宅の建築でも作業止まるからね。

そういうシーンを見せられるとね、こう、、、フラッシュバックするものがあるんですよ。だから見ていて自分に重ねる部分()が多くてさ。そういう意味のリアリティが強すぎたんですよこれ。

その後の逆転劇や大団円は、フィクションだから良いんですよ。救いはありますよ。

そういう重みが強い作品だと思わなかったですよ。だから、衝撃度合いが高かった。でもそれは花火の音に代表される丁寧な現実感のある描写、音で言えば波の音とかもそうだと思う。そういうところで作品の中に観客を引き込ませていったのが流石だと思う。

スタァライトはファンタジー作品の中に一つリアルとの接点を作って(トマトや電車)、映画と現実がつながっているような演出をしていたけど、「ゆるキャン映画」はただただ丁寧に現実の世界でフィクションキャラが生きているような世界を作り上げていたと思う。

これだけボディブローのように痛めつけられたような感想を書いているけれども、総合的にいい映画だったし好きな内容だったから全然良いんですが。「ゆる」の部分どこよ?って感じがあったので私困りました。でもこういうの好きなんで全然OKです。

というわけで今年一番の衝撃作品は今の所「ゆるキャン」がトップです。

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