本物はどこにあるのか

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今、ギタリストに必要な機材は何でしょうか。

昔はギターの初心者セットといえば、本体、ミニアンプ、ケーブル、ストラップ、譜面台 というセットがありました。(今もあるのか?)

そこから練習しうまくなるにつれ、ミニアンプが15Wのコンポに変わり、ギターの本数は増え、エフェクターが並ぶようになります。いつかは自分のマイスタックアップがほしい!という思いを6畳の部屋で願い、大人になってそれを叶える人たちもいるでしょう。

ギタリストは物量こそステータスと言えなくもなかったかもしれませんが、今ではAxeやHelixなどラックタイプの大型エフェクターが1台。PCと連携してGUIで音を作り込み、数多のアンプを並べた可能ように音の幅が広がるも、使うスペースは机の上だけになりました。

もちろん実機アンプの良さは色褪せることはありません。大きな音で鳴らすギターの音は扱いが難しい反面、唯一無二のニュアンスを出してくれます。心に届く音ってやつですね。とはいえ、日本という環境上だれしもスタックアンプを満足行く音量で鳴らせるわけもないです。

これからどうなっていうのだろうか。とふと思うのです。

Kemperはプロファイリングというサウンドのコピーを行うことで実機そっくりの音を出すことに成功しました。代わりにそれ以上の音を作ることがないです。ではAxeなどはどうか。現実では出来ないような細かな設定・無茶な設定も可能で、斬新なものが作れるかもしれません




話を戻して

このように本物と区別つかない環境が用意されたということは、これからはより本質的な意味で音を理解する必要があるのではないかと思います。モデリングでも本物でも「それなりのいい音」は割と簡単に出せるようになりました。

Kemperであれば、リグパックを買えばその音がでるし、AmplitubeやGuitarRigに代表されるDAWで触るソフト音源だって、プロと同じ設定データが配布されるようなった。

昔以上に区別のつきにくい世界になったと言えます。コレ自体は悪でも劣化でもなく、むしろ標準化という意味では全体の底上げがなされているため、良い結果だと思いますが、そこから抜きん出るには、、、という話です。

多分実機アンプなんか観た事も触った事もないギタリストとか出てくると思うし、そういう人がどんな音を作るのか。

結局はオリジナリティはどこに宿るのか。でしょうか。一発で聞いて、この人の音だと思ってもらえるような物はなにか。改めて激戦区だなと思います。

そこに「本物を知っている」ことは要素の一つとして今後重要になってくるのではないかと考えています。プロの演奏技術やサウンドメイク、グルーヴ感などPCの中だけではなし得にくいものがキラリと光るようになるのではないかと。

こう書くと懐古厨という気もしますが、そうではなく寧ろ新しい時代はどう生まれてくるのかを楽しみにしているのです。

VRの登場で物理的な制約がありえないほどになくなりつつ有る。そこで価値が見いだされたのは体験であり生の実感でありここで言う本物がその価値となる思っている。

Nutubeの登場でペダル一つで真空管アンプの良さを表現できるようになりました。すでにオーディオI/Fにも搭載されているのでAxe系の機材に導入されても不思議ではありません。真空管の良さ+近代技術の結晶が登場したときに、その機材に負けない存在感を出すためには何が必要だろうか。それこそが本物の何たるかだということではないか。

これからもっと面白い時代がくると信じています。

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